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−第7回定例会報告 平成15年11月22日(土)−

「千葉授業づくり研究会」第7回定例会に多数の方々にお越しいただき,ありがとうございました。
今回の講師は,有限会社ピー・ティー・ピーの代表取締役の福嶋輝彦さんとCOOの須川紘之さんでした。福嶋さんと須川さんは,エネルギー教育プログラムや教材の開発,イベントやワークショップの企画を行われております。
今回のテーマは,「体で動かす電気の模擬授業」でした。教育学部の1303教室の机をいくつか外に出して黒板の前にスペースを空けるところから準備が始まりました。テレビ,扇風機,CDラジカセ,ドライヤー,自転車2台,そして,赤いスタンドが次々と並べられました。
須川さんが前に立ち,自己紹介が始まるかと思いきやいきなり「最近50m走ったことがありますか?」という問いかけから始まりました。そこからはどんどん須川さんの話に引き込まれていきました。
まず初めに,福井の小学校で行われたエネルギー教育プログラムの実践をパワーポイントで紹介していただいたのですが,正直すばらしいプログラムであると感じました。おそらく多くの皆様が同じことを感じたことでしょう。
須川さんが「子どもたちに電気を作ることで汗をかかせたい。」とこのプログラムを説明されている中で言われましたが,数字で50W,100KWと言ってもなかなか実感することはできません。ところが,このプログラムでは,テレビをつけるためにどれくらいのエネルギー(力)が必要なのかということを体感できます。
発電機を回転させることにより,電気が生まれます。回転させるにはエネルギーが必要です。そのエネルギーとは,現在,火力や原子力が中心になっています。しかし,石油の枯渇問題や原子力の放射能問題等で風力や太陽光発電など様々なエネルギーを生み出す動きが活発化しています。
代表の福嶋さんは,「原子力を反対するというスタンスでエネルギー教育をするのではなく,フラットな立場でエネルギー教育をしていきたい。」と言われました。教育の立場から考えると,原子力発電には反対の立場を取る方が多いのですが,現状を否定してばかりでは何も前に進みません。実際に原子力や火力のおかげで我々は生活をしているわけですから。しかし,そのデメリットは大きいことは確かです。だからといって,風力や太陽光発電がいいかというと必ずしもメリットばかりとはいえません。デメリットもあります。
このように,エネルギーについて体感を通しながら子どもたちにそれぞれのエネルギーのメリットやデメリットについてとらえ,これからの未来を生きていく自分たちがエネルギーをどのようにしていけばいいかということを考えていけるような実践が,これからの日本のエネルギー教育にとって大事なことではないだろうかと感じました。
このプログラムは,まだまだ発展途上とのこと。会員の皆様からの質問の中にもこのプログラムについての改善点が出されましたようにいろいろな可能性を秘めていると思います。
例えば,小学6年生で理科の電磁石の学習で電気が磁力を生み出すことを学習します。中学生でこれとは逆に磁力が電気を生み出すことを学習します。こうした理科の学習とタイアップしながら,また,社会科の学習ともタイアップしながらこのエネルギー教育のプログラムが実践されれば,さらにすばらしいプログラムになるのではないかと思いました。

福嶋さん,須川さんはエネルギー教育をいろいろな学校で実践していきたいと強く希望されております。もし,実践してみたいという方は有限会社ピー・ティー・ピーのHPをご覧になり連絡していただければ幸いです。
福嶋さん,須川さん,そして,吉村さんには,貴重なエネルギー体験,そして,エネルギー教育に関するわかりやすい話をありがとうございました。今後もACEと連携させていただければありがたいです。よろしくお願いいたします。
さて,12月は年末ということもあり,お休みをさせていただきます。次回は,年明けの1月24日(土)になります。講師の方や内容はまだ決まっておりません。決まり次第,このHPでご紹介させていただきます。
研究会記録
「体で感じる電気」の模擬授業
須川,福嶋,吉村
○50ワットを作る経験をもとに,5キロワットのエネルギーを作る大変さがわかるだろう。
○経験から,体感として数字をとらえるための授業。
○電気を体感するプログラム…エネルギー教室
○総合学習の時間で実施したもの
○福嶋の小学校で1学年1時間で1年生から6年生まで
○1学年90人
○10分くらいの講義
○エネルギー=力(パワー)…エネルギーの言葉の違和感を無くす
○コンセントの先はどこにつながっているか…電線,発電所
○発電所はどんな力を使って電気を作るんだろう…原子力,火力,水力,風力などの力を使って
○自動車のオルタネーター(発電機)
○小さな発電所…電気を作るエネルギーはみんなのペダルをこぐ力…とても小さなパワー
○ふんだん使っている電気製品を動かすことができるか?
○どれがつくか(小さいテレビ,大きいテレビ,ラジカセ,扇風機,ドライヤー,ライト)…○×をつける(グループごとに)
○それぞれの消費電力を把握していればできる。
○ドライヤーはつかない
○答え合わせ…福井大学の学生が自転車をこぐ
○大きなパワーが必要なものと小さなパワーで使えるもの(身の回りの家電製品を調べてみよう)
○みんなもやってみよう。
○60ワットくらいのテレビはこどもでもつく。
○扇風機は最初は重いが,回り始めるとうまくいく
○オルタネーターの中を見に来る
○人の力(エネルギー)の限界…1時間電気を作ることが大変だ
○より大きな力,安全供給を求めるエネルギー消費社会の現状
○環境問題,資源の問題について考えるよう呼びかける
○今日の授業はエネルギー教育の導入である。
○木炭で発電…車を動かす
○通常は化石燃料をもとに電気を発電している。化石燃料は,ちょっとやそっとではできないものである。いずれ無くなってしまうおそれがある。そのため,新しいエネルギー源を開発している。しかし木炭は,人間が作ることが可能である。
○木炭(木)は再生産可能である。
○発電所は地球温暖化に関わるガスを発生してしまう。木炭は,そのようなガスはほとんどない。
○回転のエネルギーを何で作るかを考えることで風力,水力も可能である。
○並列つなぎをすることで大きなエネルギーを。
○オルタネーター1台…原価5万円(新品を使うのではなく,中古を整備して使う。リビルドオルタネーター,競輪用のスタンドを購入して使用)
○木炭授業…自転車発電,自分の家の電気使用,発電方法を調査(利点等を議論ディベートで)
○エネルギー教育の推進…原発に対する評価が確定していないためにエネルギー教育がなかなか進まない。環境教育の中で考えている。
○どんなエネルギーがいいのかという結論は出ない。…技術者科学者が開発しているものを紹介(新聞記事に小さく載っているので注目してほしい)。…君たちがこれから開発してほしい。それぞれのデメリットをどう解決していけばよいかを考えることが大切である。
○人のエネルギー発電をエネルギー社会の現状とどのように関連つければよいのか。
○自然エネルギーの限界があることに気づき,化石エネルギー抜きには考えられない。
○今回の経験でエネルギーを大切にしようとする気持ちが育つ。
Q:教師は自然エネルギー推奨のスタンスでいけばよいのか?自然エネルギーは本当に未来のエネルギーになるのか?
A:こどもには,今の現状を教え,フラットな状態で(自然・化石どちらかのスタンスではなく)子どもたち自身に考えさせることが必要。
レポート発表
@ メディアミックスの授業 −日本テレビ様との連携−
企業教育研究会理事長・千葉大学教育学部助教授 藤川 大祐さん
A 本のプレゼンテーションをしよう −教育同人社様との連携−
企業教育研究会 松本 真奈さん
B 福祉とコンピュータ 〜技術で創るバリアフリー社会〜 −NEC様との連携−
企業教育研究会 石井 和恵さん
C 千葉大学付属中学校 選択授業 写真コース 指導案
千葉大学教育学部大学院 自然科学研究科D1年 中野 敬子さん
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